クーデター Coup d'Etat
(Eの上に'が付く)

(フランス語)
  • 小人数の集団が、武力によって政府から統治権を奪取すること。
  • フランス語の発音は「ク・デタ」。
  • クーデターの担い手は、軍隊ないしはその一部であることが多く、一部の文民の政治家や有力者が提携することもある。
    • クーデターは通常、軍隊や警察の主要部分を掌握して、これを背景に現存政府の実力者を排除する形をとる。
    • こうした行為は、いわば内部からの反乱であり、必ずしも大規模な実力の行使を伴うとはかぎらず、たとえば政府の最高実力者の暗殺という形で終わることもある。
    • 一般の国民の多くが担い手になるものではなく、また大規模な社会変革を目指すものでもない点で、革命や民衆反乱とは異なる。
    • 背景に、深刻な社会問題が存在して社会全体の緊張が高まっており、現政権がこれに有効に対処する能力を欠いているときに、クーデターの成功の可能性がある。
  • クーデターの頻繁に起こる社会は、軍部のもつ政治的影響力の強い社会である。
    • 発展した民主主義国家においては、文民による統治の原則が確立され、為政者の選出および国家の政策の決定は、選挙などを通じた民主的手続きによって行われる。
    • 文民統制(シビリアン・コントロール)の原則に従って軍隊は文民の政府の指揮に服し、政治的影響力をもたない。
    • 民主主義の伝統の浅い諸国においては、軍部の意向に政治が左右される傾向があり、この結果クーデターの頻発を招く。
  • 歴史的に有名な例
    • 1799年、ナポレオン1世による政府打倒(ブリュメール18日)。
    • 1851年、ナポレオン3世の議会閉鎖。
    • 1922(大正11)年、ムッソリーニによる独裁政権の樹立。
  • 日本におけるクーデター未遂
  • 参考:エンカルタ2007
2011.10.07

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