| 動物・魚 | 
    
    
      | 鮫 | 
      さめ 
      Shark | 
    
    
      
      
        - 関西地方ではフカ(鱶)、山陰地方ではワニとも呼ぶ魚。
      
  
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        - オオクニヌシノカミの「因幡(いなば)のシロウサギ」の説話に出てくるワニもサメのこと。
        
 - 特徴
        
          - 約340種からなるサメの仲間は、ガンギエイ、エイ、ギンザメなどとともに、中軸骨格が軟骨によってできていることから軟骨魚類と呼ばれ、ほとんどの魚が属す硬骨魚類とはっきり区別される。
          
            - 環境への適応力にすぐれた、感覚の鋭敏な魚で、多くの種は浅海でも深海でも、ほとんどすべての海産動物を捕えて食べている。
          
  
           - 体長
          
            - ジンベイザメは最大型のサメで、全長が15mにもなるのに対し、ツラナガコビトザメやオオメコビトザメは50cm以下である。
          
  
           - 生息場所
          
            - サメは主として海産魚で、すべての海でみられるが、とくに熱帯や亜熱帯の海に多い。
            
 - 川をさかのぼる種も多く、メジロザメ属の1種オオメジロザメは中央アメリカのニカラグア湖までのぼる。
          
  
           - 捕食
          
            - 同じ種の仲間でさえ襲う攻撃的な肉食動物として知られている。
            
              - 強力な消化酵素と、腸の内部に吸収する面積を広くする螺旋弁(らせんべん)とよばれる構造があるために、多種多様な食物を消化吸収することができる。
            
                - おおまかにいって、腐食動物すなわち掃除屋といえる。
                
                  - 傷ついた魚、死肉、ゴミくず、船からでた生ゴミを食べるほか、アザラシ、カメ、鳥、クジラ、カニ、様々な魚など何でも食べる。
                
  
                 - 群れをなして獲物を追っているとき、サメは、獲物をとる興奮を互いに高めあうことができる。
                
                  - 獲物を取り囲むと、いきなり十字攻撃を行い、たいてい獲物を下方から襲う。
                  
 - サメがうようよしている海でスキューバダイビングをしたり、泳いだり、水上スキーをしたりする人の数の多さを考えると、サメが人間を襲うケースは比較的少ないといえる。
                  
                    - しかし、襲われた場合、その約3分の1は致命傷になる。
                    
 - 人間にとって最も危険なサメは、ホオジロザメ、シュモクザメ、イタチザメ、ヨシキリザメなど。
                  
  
                  
                
              
             - しかし、最も大型のウバザメとジンベイザメはおとなしく、鰓(えら)にある篩(ふるい)のような役目の鰓耙(さいは)で海水からプランクトンをこしわけて食べている。
          
  
           - 外形
          
            - ほとんどのサメの体は灰色で、なめし革のような皮膚は、小さくするどい、先のとがった楯鱗(じゅんりん)と呼ばれる鱗(うろこ)で覆われていて、頭の後ろに、ふつう5対の鰓の割れ目(鰓裂:さいれつ)がある。
            
 - 尾は上下非相称で、脊柱が尾鰭(おびれ)の上葉にのびている。
            
              - 一般に誤って考えられているように、サメが水面近くにいても、背鰭が水の上につき出ていることはほとんどない。
            
  
             - サメには鰾(うきぶくろ)がなく、泳いでいなければ、底に沈んでしまう。
          
  
           - 歯
          
            - 何列も並んだするどい歯は、顎(あご)の骨にではなく、線維状の結合組織に埋め込まれている。
            
 - 外側の歯が獲物の体にささって抜け落ちると、次ぎの列の歯がたちまちその場所に入り込んですき間をうめる。
          
  
           - 繁殖
          
            - 大半は卵胎生で、母体内で卵をかえし、生きている子を産む。
            
 - 卵生のサメもいて、体外に卵を産む。
            
 - 多くはオスに食べられないように、安全な海岸付近で生まれる。
            
              - サメは一般的に、繁殖期には長期間なにも食べないで、肝臓にたくわえた大量の脂質をつかって生きている。
              
 - そのようにして、子や仲間に対する共食いを避けている。
            
  
            
           - 感覚
          
            - 嗅覚(きゅうかく)
            
              - 水中に流れ出た血液のように、割合からいえばごく微量の物質をかぎとり、その発生源をつきとめることができる。
            
  
             - 視覚
            
              - それほどするどくはないが、獲物に近づいているとき、薄暗い水の中で光と影のかすかな動きをとらえることができる。
            
  
             - 聴覚
            
              - 優れた指向性を備えた聴覚をもっていて、とくに低周波の音に敏感。
              
 - 側線と頭部にある器官で、硬骨魚の筋肉が収縮するときにでる弱い電気的刺激を感じとることができる。
            
  
            
           - 生態系
          
            - 陸にすむ大型の捕食者と同じように、サメは海において、重要な生態的役割を担っている。
            
              - 海のゴミくずを掃除するほか、弱っている魚や障害をもつ魚を食べてしまう。
              
 - これは魚のもつ遺伝子の強さを維持することにつながる。
            
  
            
          
         - 食用
        
          - 多くの食用魚がとれなくなり、サメの値段もはねあがったために、とくにアメリカでは、サメの肉が従来食卓にのっていた魚と同じくらいの値段で売られている。
          
            - サメの肉は、スープ用のフカヒレ同様、とくに日本を含む東アジアの国々で昔から食べられてきたが、現在ではアメリカ合衆国の市場でも宣伝されはじめ、メカジキに匹敵するといわれることも多い。
          
  
           - サメ類の肉には浸透圧調整に役だっている尿素が含まれ、死ぬとすぐ分解をはじめてアンモニア臭がするために、あまり好まれていない。
          
            - 酢で処理すればこの臭いは消えるし、冷凍技術の進歩もあるとはいえ、食べる場合は、ホシザメなどの臭気の少ないサメが喜ばれる。
            
 - ごく新しければ刺身にしても悪くはない。
            
 - ふつうは煮魚、フライ、照り焼きとするが、量的には練り製品、とくにはんぺんの材料とされるものが多い。
            
 - また、軟骨は湯びきして酢味噌で食べると美味。
            
 - 鰭(ひれ)は乾燥してフカヒレスープの材料となる。
          
  
           - 皮はおろし道具や皮革製品となる。
        
  
        
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      | 関連HP | 
    
    
      市場魚貝類図鑑 
      ・・・アオザメ ・・・アブラツノザメ | 
    
    
      ■体長12mのサメ >>拡大 埼玉県立自然の博物館(埼玉県長瀞町) 
        
      2010/6/2 | 
    
    
      | 2010.07.16 | 
    
    
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