民芸 みんげい
  • 1920年代(大正9〜)に柳宗悦などの民芸運動を推し進めた人たちにより作り出された言葉。
  • 柳宗悦の説明によると、
    • 「民芸は民衆的工芸の略語で、普通の民衆が使う実用品のことをいい、家具調度品類、衣服、食器、文房具などが含まれる。
    • 民芸は基本的に機械を使わない、手作りの工芸品で、一人の芸術家による一品だけ制作しただけの作品ではなく、無名の工人の集団分業作業によって多量に生産され、安い値段で売られたものである。」
  • 民芸は地方の工芸なら何でもよいわけではなく、柳宗悦がいいと思ったものだけである。それは、機能的で自然で簡素な美だった。
  • 柳宗悦が民芸品としたものは、現在では美術館などでしか見ることができず、「民芸」という言葉だけが観光地のみやげ物などで使われている。
  • 現代において、作家により新作の民芸品の創作が行なわれているが、本来の民芸は無名の工人集団によるものであり、それとは矛盾してしまうという。
    • しかし、日本における工芸・デザインの歴史として見つめ直すことには意義があるという。
■民芸などの品を売る店が多い中町通り(長野県松本市)

2008/1/11
松本民芸館(長野県松本市)

2004/8/13
 2010.2.21

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