かわら
tile
  • 粘土をかためて、焼成した屋根葺(ふ)き材。
  • 板葺きや草葺きにくらべて耐久性に優れ、大量生産も可能なため、日本では木造建築全般に利用されている。
  • 中国では、西周時代(紀元前1100頃-紀元前771年)の宮殿において瓦の使用が始まり、技術的にも発展したことが確認されている。
  • 朝鮮半島では、楽浪郡がおかれた時代に、漢(紀元前202〜220)から瓦の技術が伝えられた。
  • 日本に瓦の技術が伝来したのは、588年(古墳時代中期)に飛鳥寺が建築されたとき。
    • 飛鳥寺の建築にあたって、朝鮮半島の百済から寺工や瓦博士といった技術者が日本に渡来し、彼らが建築を指導した。
    • それまでの日本の建築は、地面に穴をほって柱を埋める掘立柱と草葺き屋根の建物で、建築後数十年以内に腐朽し、建て替えが必要になるものだった。
    • それに対して、6世紀の末(古墳時代末期)に伝えられた寺院建築は、礎石の上に柱をたて、瓦葺き屋根の、耐久性がきわめて優れた建築だった。
  • 近世(江戸時代)初頭までの瓦葺きは、上にふくらんだ蒲鉾(かまぼこ)形の丸瓦と、少し中央がくぼんだ平瓦を、交互に重ねながら並べていく本瓦葺きと呼ばれるものだった。
    • 丸瓦は、一方の端を一回り小さく作って、瓦の重ね部分にするのが一般的だが、古代には丸瓦全体を先すぼまりにして重ねる行基葺きもあった。
    • 現代の瓦は、丸瓦と平瓦を組み合わせて波形断面の1枚の瓦にしたもので、これは桟瓦(さんがわら)と呼ばれ、江戸時代に発明されたもの。
  • 瓦葺きは、最初は寺院建築に限られていたが、7世紀末(飛鳥時代)に造営された藤原京以降、宮殿や官衙(かんが・役所)の建物も瓦葺きになった。
  • 瓦が住宅建築に普及するのは、近世(江戸時代)の城郭建築の築造に伴い、瓦が大量生産されるようになってから。
    • 防火の観点から、瓦は天守閣、城門、城壁、御殿、家臣の屋敷に広く使用された。
    • その後、瓦は段階的に民家にも広まっていく。
  • 西洋でも、粘土を焼成した瓦は古代ギリシャ時代から使用されていた。
    • 古代ギリシャや古代ローマの瓦は、平瓦の継ぎ目に丸瓦あるいは山形の瓦をかぶせる形式で、現在でも地中海沿岸地域に広く普及している。
    • 平瓦と丸瓦を一体にした桟瓦は、ルネサンス時代以降、イギリスやフランスなどで開発され、この地域の民家にも瓦が広まった。
    • 西洋ではこのほか、石板を使った石瓦や木瓦も使用されている。
  • 参考:エンカルタ2007
関連
関連HP
瓦屋根ドットコム
全日本瓦工事業連盟
■若草町瓦会館(山梨県南アルプス市)

2006/1/12
2010.07.13

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