動物
水母 くらげ
Jellyfish
  • 刺胞動物門の2つの綱に属する無脊椎動物の総称。
  • ヒドロ虫類約2700種とハチクラゲ類約200種が知られているが、その中でクラゲ型とよばれる自由遊泳するゼラチン質の生物体に適用される。
  • 体の構造と行動様式
    • 腔腸動物の例にもれず、クラゲも外皮と内皮の2つの細胞層からなる。
      • 頭部はなく、消化管はあるが肛門はなく、脳をもたない神経系がある。
      • 体は放射相称型、すなわち軸に対して相称型である。
      • 触手には多くの刺胞という細胞をもち、これで餌をとらえたり、その毒で外敵を攻撃したりする。
    • ヒドロ虫類においては、クラゲ型は有性生殖世代の形態で、それまでは海底でポリプ型の無性世代をおくっている。
    • ハチクラゲ類はクラゲ型が優勢で、ポリプ型は一部しかみられない。
    • ヒドラなどの数種のヒドロ虫類は例外的に淡水にすむが、どちらも海生である。
    • ポリプ型は一般に海底に生息し、無性生殖によって別のポリプやクラゲをつくりだす。
    • ヒドロ虫類のポリプは通常、コロニーを形成し、管クラゲ類のように、コロニー内に生殖や摂食などの専門機能をもつ異なるポリプが分化するものもある。
    • クラゲ型はポリプ型から出芽する。
  • クラゲは、傘の周縁の筋肉を収縮させて泳ぐ。
    • 複雑な行動はとらず、水の動きにのってゆっくりと泳ぐ。
    • 体の大半が水でできており、有機物は1%以下。
    • 大型のものになると、傘の直径が2mにも達する。
  • クラゲ毒
    • 強い刺胞は人間にとっても有害で、海水浴中などに触手に触れ、刺されると痛みを感じる。
    • 皮膚が赤く腫(は)れ、水ぶくれができたり、ひどいときには呼吸困難におちいることがある。
    • アカクラゲ、ハナガサクラゲ、アンドンクラゲ、カツオノエボシなどは注意を要する。
  • 食品として
    • クラゲは栄養価というよりも、歯触りを楽しむ食品として、日本で古くから用いられてきた。
    • 塩とミョウバンを加えて保存したものを、塩出ししてから酢の物、あえ物にする。
    • 中国料理にもよく使われる。
  • 参考:エンカルタ2007
■クラゲのグラスタワー・・・相模川ふれあい科学館(神奈川県相模原市中央区)

2011/12/4
2012.01.20

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